2018年 八雲町まちづくりシンポジウム参加および域学交流視察報告 【2日目】

報告2日目

2018年7月18日(水)、19日(木)の2日間で、 北海道二海郡八雲町にほのぼの運動理事数名と事務局が訪問。 19日に行われる「八雲町まちづくりシンポジウム」の聴講、および9月に実施する第3回域学交流の視察を行いました。

1日目はこちら

2日目は午前中が町内視察、午後からはシンポジウム聴講、そして解散という流れです。
町内視察でまず向かったのは鉛川地熱開発現場、続いてメガソーラーパーク建設現場です。
八雲町鉛川築地熱資源開発の現場は、何度か域学交流で訪れてはいますが、今回、初めて直接説明をうかがうことができました。
地熱発電とは、簡単にいうと、火山活動などのような地下にある熱を発電に利用することを言います。地熱発電は再生可能エネルギーで、石油や石炭といったいずれ枯渇する資源ではなく、また環境負荷が非常に少ないことから、非常に期待されているものです。特に、火山国である日本では非常に可能性を秘めているものです。

八雲町では、平成27年より取り組みを開始し、初年度は地表の調査、28年、29年と掘削調査を行い、そうして平成30年の今年、発電事業として十分な蒸気量が確保できることがわかり次第、発電所の建設に向かう予定となっています。
現在は、掘削の状態を見ることができるだけですが、ここが今後どうなっていくのか、域学交流としても継続して見ていきたいところです。
地熱発電所として稼動することができれば、SDGs(持続可能な開発目標)をまたひとつ八雲町として達成することになります。

続いて訪問したのが、メガソーラーパーク建設現場です。

こちらは、今年の4月に着工し、2020年度中の運転を目指して現在建設が進められています。
太陽光発電は、季節や天気などによる変動が激しい点が問題だったところ、ここでは蓄電設備も併設し、出力変動を毎分1%を実現します。出力規模は約10万2300キロワットで蓄電池併設型としては国内最大級となります。こちらもまだ建設途中のため、これからをほのぼの運動域学交流事業の中で見守っていきたいと思います。

昼食をとってから、今回のメインであるシンポジウムへ向かいました。
会場は、八雲町内にあるシルバープラザ。同会場のメインホールであるふれあいホールは収容人数が600人ですが、この日はほぼ満席という状況でした。SDGsへの関心の高さがうかがえます。
この日、参加が予定されていた斉藤健農林水産大臣は、西日本の豪雨災害査中のため、ビデオレターでの参加となりました。
シンポジウムは、主催者を代表し岩村八雲町長、ジェーシー・コムサ代表取締役CEOとして大河原理事長の挨拶でスタートしました。また、大河原理事長との交友関係からこのシンポジウムに参加された駐日リトアニア共和国大使館の特命全権大使のゲデミナス・バルビオリス大使の紹介もされました。
その後、第1部として上智大学の曄道 佳明(てるみち・よしあき)学長による「地球環境と持続可能な社会」と題した講演、第2部として住友林業株式会社代表取締役社長の市川晃氏から「日本国内の山林の現状と住友林業の取組み」と題した講演がされました。

その後、講演された曄道学長と市川社長、岩村町長、さらに農林水産省の西課長を交えて、SDGパートナーズ代表取締役CEOの田瀬和夫氏の司会・進行でパネルディスカッションが行われました。テーマは「八雲町の持続可能なまちづくりに向けて」で、ほのぼの運動協議会域学交流事業として取り組んできたテーマそのものです。
時間的には短いものでしたが、SDGsに対する理解が深まり、また八雲町だけでなく、より大きな視点にたったSDGsについて知ることができました。

シンポジウムを終え、今回のプログラムは終了。
バスで函館駅へ向かい解散となりました。
参加した草間理事からは「八雲町の町をあげてSDGsに取り組んでいる姿勢が非常によくわかった。また、そこで大河原理事長はじめほのぼの運動がどうやってかかわっているのか、その役割は重要なものだということが、八雲町のみなさんがたいへん歓迎してくださったその様子から感じ取ることができた」といった感想をいただきました。
また、今回の視察を行ったことで、9月の本プログラムにより一層充実した内容を盛り込めることができるようになりました。地方創生の一貫として、域学交流事業をこれからも推進させてまいります。

【儘田副理事長のコメント】
7月18・19日の日程で、北海道二海郡八雲町を訪れる機会を得ました。ハーベスター八雲は実に10年振りの訪問でした。テラスでのランチ懇談会がゆったりと自然の中で進行されました。ハーブ鶏の唐揚げは格別な味わいでした。
今回の主目的は、2日目のシンポジウムでしたが他にたくさんの場所をご案内していただきました。初日は、3箇所の「牧場」でした、牛さんがたくさんいました乳牛も肉牛もです。黒毛、栗毛、白&黒毛が空の青と牧草の緑に映えて絶景でした。あれほど間近に多くの牛さんを見て童心に返る思いでした。ご同行の方達も熱心にカメラに向けていらっしゃいました。おいしい牛乳を飲みました。夜は、「北里八雲牛」を初めて賞味いたしました。
2日目は、エネルギー開発の現場視察で、「鉛川地熱開発現場」と「メガソーラーパーク建設現場」を訪ねました。規模は違いましたが環境変化や地球規模での自然の変動へのエネルギー開発が進められていることを実感できました。現地・現場での視察がシンポジウムでの基調講演を理解することに大変役立ちました。上智大学の曄道学長の人づくりのお話、住友林業の市川社長の日本国内の山林の現状と未来展望のお話、いずれも大変興味深く拝聴させていただきました。
駆け足の凝縮されたスケジュールでしたが、宿泊の「おぼこ荘」では露天風呂と美味しい地元の海鮮料理も堪能することができました。私には非日常で有意義な貴重な2日間でした。改めて色々なことの理解が進みました。主催者のコムサ様の方々と八雲町の町長・副町長はじめお世話頂いたみなさんに心より感謝申しあげます。それから、行きの羽田でお会いし帰りも函館空港までご一緒された濱口会長には、いろいろなお話をありがとうございました。

共催 一般社団法人ほのぼの運動協議会、上智大学、八雲町産業連携促進協議会、八雲町
後援 八雲観光物産協会


このイベントに関するお問い合わせは、ほのぼの運動協議会事務局まで。
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